はじめに
自分の話が「伝わらない」のはなぜか?「伝わる」とはどういうことなのか?
社会人になると一度は考えるであろうことがしっかり明文化されている本でした。たくさんの法則や実践技術が紹介されていますが、ここでは私が印象に残ったこと、すぐに実践したいことを抜粋して紹介します。
「伝える」と「伝わる」の違い
学校の授業や講演会で「流暢に喋っていて、すごく良いこと言ってそうなんだけど全く頭の中に入ってこない…」という経験をしたことがないでしょうか?実はわたしが喋るとこうなります(泣)
「伝える技術」と「伝わる技術」は違う、ということです。
まず行動の主体が異なっています。前者は「自分」後者は「相手」が主体です。
前述の人は「私には」うまく伝わりませんでした。
多くの場合、「伝える」ことにあまり意味はなく※、「伝わる」ことが重要です。
※アナウンサーなどは例外です。伝えることが仕事ですので万人に届くように流暢に喋る事が最重要です。
大前提の考え方
相手に自分の意思を理解してもらい場合、考え方の大前提はこれです。
「自分の頭の中と相手の頭の中は必ず異なっている」
「あの人ならこれくらいでわかってくれるはず」「ずっとやっているから大丈夫なはず」
この考え方は間違いです。
自分と相手は他人です。頭の中は必ず違います。それが家族であってもです。これはどうしようもないことです。諦めましょう。
伝わったとはどういう状態か?
この本を読んだ私の解釈です。
「自分と相手が同じ絵をイメージできている状態」
上手な噺家さんは情景が見える、素晴らしいグルメリポーターは料理が見える、といいますがまさにそれです。どうすれば相手に具体的な絵を描いてもらえるか?
もはや、それだけを考えて話の構成を考えれば、うまくいくのではないかと感じました。
使いたいテクニック
私が個人的に使っていきたいテクニックを抜粋しました。
- 例える
相手が知っているもの、万人がわかるものに例えることでイメージを具体化しやすくします。 - 言い換える
例えに近いですが、言葉を変えて言い換えることも重要です。専門用語を避け、わかりやすい言葉を使うのが基本です。 - 数字を利用する
数字は用意にイメージしやすいので積極的に使うべきです。ただ、大きすぎる、小さすぎるなどは逆効果なので注意。後述する、比較と組み合わせると効果大 - 比較する
比較対象がないと評価ができません。また、相手が何と比較しているか不明確だと意図が正しく伝わらない可能性があります。あくまでも自分が主体となって比較対象を提示することが大事です。 - 事実と感情を分けて利用する
事実を伝えることは大事ですが、それだけではインパクトがありません。自分の感情も合わせて伝えると相手の記憶に残りやすいです。 - ゆっくり間をとって喋る
相手に絵を想像してもらうには、それ相応の時間が必要です。早口で説明したらその時間が取れません。上手に間を取って、意図的に作図の時間を確保します。 - 論点はズラさない、最初に確認する
いろいろなテクニックはありますが、論点(ゴール)は明確である必要があります。ゴールに向かうためのテクニックであることを忘れてはいけません。
まとめ
この本を読めば、就活の面接で「自己紹介をしてください」という質問は「あなたの特徴を面接官に伝えてください」と言い換えられる、と理解できるはずです。
すでに履歴書に書いていることをただ「伝えて」も意味がないし、面接官が聞きたいこともそれではないことも想像に難くないと思います。
「大前提」と「ゴール」を理解し、「テクニック」を使えば伝えられる可能性はあるのではないでしょうか?
私はこれから日々やれそうな「料理の紹介」で練習してみようと思います。目指せ!グルメリポーター!w
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